文化祭バンド初心者向け: 必要な機材と予算の目安
文化祭でバンド演奏を始めたい初心者の皆さんに向けて、必要な機材とその予算の目安について解説します。
できるだけ簡易な構成で紹介しますので、初心者の方でも全然大丈夫です!
元軽音部、現AVエンジニアの私が見てきた内容を詰め込んでますので、
全国の軽音部・軽音サークルの皆さんにはぜひチェックいただきたい内容です!
このガイドを参考に、適切な機材を揃えて文化祭でのバンド演奏を楽しみましょう。
機材のセットアップ方法は別記事にまとめていますので併せて読んでみて下さい。
ドラムセットの選び方と予算
文化祭バンドでドラムを担当する人に必要な機材と予算の目安を解説します。
アコースティックドラム vs 電子ドラム
まず、ドラムセットの種類にはアコースティックドラムと電子ドラムがあります。
アコースティックドラムセットはみなさんがイメージする一般的なドラムで、自然な音が魅力です。
アコースティックのドラムはマイクで拾ってPAさんに渡します。
電子ドラムは練習用だけだと思われがちですが、PAさんに音を渡すことで本番でも全然使えてしまいます!
アコースティックドラムと違い、モニター音で自分の音を確認するため慣れは必要になります。
電子ドラムなら家にあるよ!って人がいれば、それを持ち込んでも良いですね。
セット内容と選び方
ドラムセットは通常、以下のパーツで構成されます。
- バスドラム
- スネアドラム
- ハイタム(通常2-3個)
- フロアタム
- ハイハットシンバル
- クラッシュシンバル
- ライドシンバル
- ドラム椅子
- ペダル(バスドラム用、ハイハット用)
初心者向けのドラムセットは、これらのパーツがセットになったものを購入するのがおすすめです。
また、シンバルやスネアドラムを個別に持ち込みすることで自分達の色を出すことができます。
持ち込みが多い場合は、シンバルスタンドなども追加で必要になりますので準備しておきましょう!
予算の目安
文化祭バンド向けのドラムセットでアコースティックドラムセットの初心者向けモデルは、おおよそ50,000円~100,000円 程度です。
文化祭でのみ使用するのならレンタルでも良いですね。
レンタルの相場は1日10,000円〜20,000円ぐらいです。
電子ドラムセットは、初心者向けモデルで70,000円~150,000円程度が目安です。
ただし、これらの価格はあくまで目安ですので、予算や目的に応じて選びましょう。
文化祭向けギターアンプの選び方と予算
文化祭バンドでギターを担当する人に必要なアンプと予算の目安を解説します。
文化祭向けのギターアンプの選び方や、初心者に適したモデルを紹介します。
文化祭向けギターアンプの種類
ギターアンプには、
真空管アンプ、トランジスタアンプ、モデリングアンプ
の3種類があります。
真空管アンプで有名なのは、皆さんご存知Marshallで、暖かみのある音色が特徴です。
トランジスタアンプは、どこのスタジオにも置いているRolandのJC-120が有名で、クリーンな音色が得られます。
モデリングアンプは、デジタル技術を使って他のアンプの音色をシミュレートできます。
大変便利ですが、どうしてもデジタル臭さは残るので本物のアンプの音とはどこか違った感じは出てしまいます。
文化祭向けには、持ち運びやすく設定が簡単なモデリングアンプがおすすめです。
文化祭向けギターアンプの選び方
文化祭向けのギターアンプを選ぶ際には、以下のポイントに注意して選びましょう。
- 演奏環境に適した出力(ワット数)のアンプを選ぶ
- ジャンルや演奏スタイルに適したアンプを選ぶ
- エフェクト機能を搭載したアンプを選ぶ場合、自分の使用するエフェクトが揃っているか確認する
- 文化祭では、通常のライブハウスよりも小規模なステージが多いため、20W〜50W程度の出力で十分でしょう。
- 屋外ステージや広いステージの場合は、もう少し出力が大きいものでも良いかもしれません。
予算の目安
初心者向けの文化祭向けギターアンプは、おおよそ10,000円~30,000円程度が目安です。
レンタルだと、マーシャルのヘッド+キャビネットで1日10,000円程度で借りれます。
ただし、これらの価格はあくまで目安ですので、予算や目的に応じて選びましょう。
高価なアンプだからと言って、良い音が出るとは限りません。
良い音を出すためには、スタジオやライブハウスで実機に触れながら練習に励みましょう。
文化祭向けベースアンプの選び方と予算
文化祭バンドでベースを担当する人に必要なアンプと予算の目安を解説します。
文化祭向けのベースアンプの選び方や、初心者に適したモデルを紹介します。
文化祭向けベースアンプの種類
ベースアンプにも、
真空管アンプ、トランジスタアンプ、モデリングアンプ
の3種類があります。
真空管アンプは、豊かな低音と暖かみのある音色が特徴で、トランジスタアンプは、クリーンで明瞭な音が得られます。
モデリングアンプは、デジタル技術を使って他のアンプの音色をシミュレートできます。
ライブハウスやスタジオでよく見かけるのは、HARTKE、AMPEGなどでしょうか?
ベースアンプもギターアンプと同様、文化祭向けには持ち運びやすく設定が簡単なモデリングアンプがおすすめです。
文化祭向けベースアンプの選び方
文化祭向けのベースアンプを選ぶ際には、以下のポイントに注意して選びましょう。
- 演奏環境に適した出力(ワット数)のアンプを選ぶ
- ジャンルや演奏スタイルに適したアンプを選ぶ
- アンプのサイズと重量を考慮し、持ち運びや設営が容易なものを選ぶ
- 文化祭では、通常のライブハウスよりも小規模なステージが多いため、50W〜100W程度の出力が適切です。
ベースはギターに比べて低音域を出す楽器です。
低音域の音波は長く、適切な音量と音質で再生するためにはより多くのエネルギーが必要です。
そのため、ベースアンプの出力はギターアンプより大きめに設定しましょう。
予算の目安
初心者向けの文化祭向けベースアンプは、おおよそ15,000円~40,000円程度が目安です。
ただし、これらの価格はあくまで目安であり、予算や目的に応じて選びましょう。
文化祭向けキーボード奏者に必要な機材と予算
キーボード奏者が文化祭ライブやイベントで演奏する際には、キーボード本体以外にもキーボードスタンドとキーボードアンプが必要です。
キーボードスタンドの重要性と予算
キーボードスタンドは、キーボードを安定して設置するためのサポート機材です。
キーボードは持っていてもキーボードスタンドはいつもスタジオで借りていたって方も多いのではないでしょうか?
文化祭で演奏するときは、キーボードスタンドは用意するようにしましょう。
適切なスタンドを使用することで、以下のようなメリットがあります。
- 演奏時にキーボードが安定し、正確な演奏が可能になる
- 疲れにくい姿勢で演奏できる
- ステージ上での配置や移動が容易になる
- キーボードスタンドの価格は、約¥3,000から¥15,000程度のものが一般的です。予算に応じて、適切なスタンドを選びましょう。
キーボードアンプの重要性と予算
キーボードアンプは、キーボードから出力される音を増幅し、スピーカーから再生するための機材です。
DIを使ってPAさんに音を渡したりしない場合、キーボードの音を聞かせるためにはキーボードアンプが必要になります。
個人的によく見かけるのはLaneyですね。
アンプを使用することで、以下のようなメリットがあります。
- キーボードの音が十分な音量で再生され、演奏が聞こえやすくなる
- キーボードの音色が忠実に再現される
- バンド全体の音量バランスが整う
- キーボードアンプの価格は、約¥10,000から¥50,000程度のものが一般的です。
マイクの選び方と予算
文化祭のライブイベントでのマイクの選び方と予算について説明します。
マイクはスタジオやライブハウスに備え付けのものを借りている人がほとんどではないでしょうか?
実はマイクにも色々と種類があり、それぞれ用途が違うのです。
種類を覚えて、適切なマイク選びができるようになりましょう!
マイクの選び方
ボーカルマイク: ボーカル用には、ダイナミック型のカーディオイド指向性マイクが一般的です。耐久性があり、扱いやすいため、文化祭などのイベントでよく使用されます。
Shure SM58、Audio-Technica AT2010
あたりが有名どころですね。
- コーラスマイク: コーラス用にも、ダイナミック型のカーディオイド指向性マイクが適切です。ボーカルマイクと同じものを使用することが多いです。
- 楽器マイク: ギターアンプやベースアンプのマイクには、ダイナミック型のマイクが適切です。マイクの仕様に楽器用と書いているものが多いです。Shure SM57が有名どころです。
- ドラムマイク: ドラム用には、専用のドラムマイクセットが揃えるにはお手軽で便利です。キック、スネア、タム、オーバーヘッド用のマイクがセットになっています。
Shure PGADRUMKIT5あたりを選べば全く問題ないです。
予算
マイクにかかる予算の目安は以下の通りです。
- ボーカルマイク: ¥5,000〜¥15,000/本
- コーラスマイク: ¥5,000〜¥15,000/本
- 楽器マイク: ¥5,000〜¥15,000/本
- ドラムマイクセット: ¥45,000〜¥60,000/セット
文化祭向けPAシステムの選び方と予算
文化祭ライブで音楽を演奏する際、PAシステムは欠かせない機材です。
PAシステムは、演奏された音を適切な音量で再生しお客さんに届ける役割があります。
PAシステムの選び方
PAシステムを選ぶ際には、以下のポイントを考慮してください。
- 会場の規模: 会場の大きさや形状に応じて、適切な出力とスピーカー数を選ぶ必要があります。
- 予算: 文化祭の予算に応じて、コストパフォーマンスの高いPAシステムを選びましょう。
- バンドの構成: 使用する楽器や人数に応じて、必要なミキサーの入力数やモニタースピーカーを選びます。
PAシステムの予算
PAシステムの予算は、以下の要素によって変わります。
- スピーカーの出力と数
- ミキサーの入力数
- モニタースピーカーの数
文化祭向けのPAシステムは、一般的に¥60,000から¥200,000程度のものがあります。
レンタルの場合は、一日¥30,000〜程度です。
予算に応じて、適切なPAシステムを選びましょう。
文化祭向けPAシステム例
例として、以下の構成のロックバンド向けのPAシステムを紹介します。
自分達のバンド構成と照らし合わせて参考にしてみてください。
- ボーカル: 1人
- ギター: 2人
- ベース: 1人
- ドラム: 1人
- キーボード: 1人
- コーラスマイク: 3本
聴衆が最大50人。広めの教室でライブをするときのPAシステムを考えます。
PAシステム構成
200~300W程度の出力があるアクティブスピーカー2本 or パワーアンプ+パッシブスピーカー2本
例)EON710(JBL)、DBR10(YAMAHA)、JRX212(JBL)
最低でも10チャンネルの入力があるミキサー (ボーカル、ギター、ベース、ドラムマイク、キーボード、コーラスマイク用)
例)ProFX12v3(Mackie)、XENYX X1222USB(BEHRINGER)
ボーカル用ダイナミックマイク1本、楽器用マイク2本、コーラス用ダイナミックマイク3本、ドラム用マイクセット(2〜5本)
例)SM58、SM57、PGADRUMKIT5
バンドメンバーが自分たちの演奏を聞くためのアクティブモニタースピーカー1~2本
例)B110D EUROLIVE(BEHRINGER)、F1220D EUROLIVE(BEHRINGER)
ベース、キーボード用
例)DI-1(BOSS)、DI100(BEHRINGER)
マイクケーブル、楽器ケーブル、スピーカーケーブル
ケーブルやその他のアクセサリーの選び方と予算
文化祭のライブイベントで必要となるケーブルやその他のアクセサリーの選び方と予算について説明します。
ケーブルの選び方
それぞれのケーブルの特徴を簡単にまとめるとこんな感じです。
XLRケーブルが一般的で、ボーカルやコーラス用マイク、ドラムマイクに使用されます。長さは、ステージの大きさや配置によって異なりますが、通常5m〜10m程度が適切です。
ギターやベース、キーボード用のケーブルで、6.3mmの標準的なフォーンプラグ(TSまたはTRS)が使用されます。これは演者が用意することがほとんどですね。
アクティブスピーカーの場合は、マイクケーブルと同じXLRケーブルやTRSケーブルが使用されます。
パッシブスピーカーの場合はケーブルの種類は異なり、端子もスピコンやバナナプラグだったりします。長さは、ステージとスピーカーの距離に応じて、5m〜20m程度が適切です。
ボーカルやコーラス用マイクには、ストレートスタンドまたはブームスタンドが適切です。ドラムマイクには、クリップ式やショートブームスタンドが便利です。
キーボードやアコースティックギターなど、アンプを使用しない楽器には、DIボックスが必要です。これにより、楽器の信号をバランス信号に変換してミキサーに接続します。
DIについては別記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。
予算
ケーブルやその他のアクセサリーにかかる予算の目安は以下の通りです。
- マイクケーブル: ¥1,000〜¥3,000/本
- 楽器ケーブル: ¥1,000〜¥5,000/本
- スピーカーケーブル: ¥1,000〜¥5,000/本
- マイクスタンド: ¥3,000〜¥20,000/本
- DIボックス: ¥10,000〜¥20,000/台
ちなみにケーブル類は自作すると半額ぐらいの値段で手に入ります。
数が多く必要であれば自作しても良いかもしれませんね。
まとめ
この記事では、文化祭バンド初心者向けに必要な機材と予算の目安を解説しました。
いきなり全てを揃えるのは予算的にも扱い方を覚えるにも大変だと思います。
まずはレンタルで必要な時だけ必要なものを借りるか、スタジオに足を運んで使い方を覚えましょう。
必要なものがわかるようになれば、レンタル屋さんに言われるがままに借りて予算がなくなってしまうこともなくなります。
適切な機材を揃えて、文化祭でのバンド演奏を楽しみましょう!
適切な機材を揃えて、文化祭でのバンド演奏を楽しみましょう!