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Dante入門テストを受けてみた レベル3

Mr.わに

みなさんDante使っていますか?

ますますオーディオのネットワーク化が進んでいる昨今、Danteはオーディオネットワークの基礎のような扱いかもしれません。

私自身オーディオネットワークを扱うことが増えて来たので、改めて知識を整理しようと思い長らく放置していた公式認定試験レベル3を受講しました!

レベル3はDanteそのものというより、ほとんどがネットワークに関する内容です。

なかなかトラブルシューティングに役立つような内容が多くありましたので、実務でよく使う人や大規模なネットワークを組む人は受講しておくと役に立ちそうです。

この記事では、実際に講座を受けテストを受けてみて感じた要チェックポイントをまとめています。

Dante利用者や認証テストを受けようとしている人の参考になれば幸いです。

レベル1,2についての記事もアップしてますのであわせてお読みください。

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Dante Certification Level3の受講

いつものように「Danteサーティフィケーション&オンライントレーニング」のページから動画で講座を受講することになります。

まず初めに言っておきますが、この動画講座はほとんど参考になりません!

おそらく元の英語の講座をそのまま直訳してしまっているのか、不自然な日本語ばかりで全く頭に入って来ませんでした。

内容はほとんどがネットワークがらみの内容です。

動画の内容だけで理解するのは難しすぎるので、別の勉強方法を探した方が良いでしょう。

ここはとりあえず再生だけしてテストを受けれる状態にしておけば十分でしょう。

テストを受けれるようにするため、一度は再生しましょう。

ネットワーク分野の勉強方法

オーディオネットワークを扱うのであればネットワークについて、基礎から勉強しておくと良いでしょう。

ネットワーク分野は広く勉強すべきことが多いですが、オーディオネットワークを扱うための範囲は実はそれほど広くありません。

ネットワークオーディオは外部インターネットに接続しない、ローカルネットワークでの運用がほとんどです。

そのため、OSI参照モデルの3層目まで程度の知識でほとんどの内容は理解できます。

全くの初学者の場合、YAMAHAから出ている「ネットワーク 入門・構築の教科書」で勉強することをオススメします。

その後、Danteに関する分野をYAMAHAさんの「Danteシステムガイド」ページで勉強すれば認定講座の範囲はほとんど網羅できると思います!

YAMAHAさんの上ページの内容がまとめられてる冊子がInterbeeで配られてましたが、一般に入手出来なさそうなので欲しい方はメルカリ等でGETしましょう。

もっと入手しやすいと良いのですが、、

テストの受講:ネットワークDante関連の応用編

ネットワークの基礎知識がついたらテストを受講しましょう。

何回でも受講できるので、間違えた問題について改めて勉強し再チャレンジすると良いですよ。

頻出問題や個人的に大事そうだった項目を何個かまとめますので参考にしてみてください。

Danteが使う帯域について

ネットワークには帯域幅(Bandwidth)があります。

様々な通信が同時に行われると渋滞を起こし、通信に支障が起きます。

ピーク時大渋滞の高速道路のようなイメージですね。

オーディオネットワークに関して言うと、チャンネル数や回線数、またサンプリング周波数が大きくなったりでデータ量が増えると渋滞を起こしやすくなります。

テスト頻出問題として、どれだけの帯域幅を使用しているかが問われます。

Danteによる使用帯域幅はチャンネル数、サンプリング周波数、ビット数から計算するのですが、信号の中にはその他の情報も入るので

1フロー4ch(48kHz,24bit)で約6Mbps

という関係を覚えおきましょう。

同期・クロックについて

Danteは同期信号としてPTPを使ってます。

DanteネットワークではこのPTPパケットを快適に通信させることが何より大事です。

そのためにスイッチではQoSの設定や、IGMPスヌーピングの設定を行う場合があります。

ネットワークが混雑するような大きなシステムでは必須の設定になりますので、この範囲は要チェックです。

IPアドレス自動とは

Dante機器のIPアドレスは自動推奨というのは聞いたことがある人も多いと思います。

IPアドレスの自動設定とは、DHCPリンクローカルアドレスの2通りあることもあわせて覚えておきましょう。

そして、Danteでより推奨されているのは「リンクローカルアドレス」の方になります。

これは169.254.xxx.xxxのアドレスで設定される、機器間で被らないよう自動で設定してくれるIPアドレスです。

Dante Controllerを使うPCのIPアドレス設定もDante機器の設定と合わせるようにしましょう。

PCが固定IPのままだったというのはよくあります。

ネットワークスイッチの選定

小規模ネットワークであれば、一般のネットワークスイッチでもDanteは動作します。

しかし、使っているうちにネットワークに問題が起きた場合、その辺のスイッチだと何の設定もできないため問題解決ができないことがあります。

Danteトラブルのほとんどがネットワークスイッチの設定だという話も聞いたことがあります。

チャンネル数が多かったり将来増設の可能性がある場合、コストは少しかかりますがスイッチは推奨品を使うようにしましょう。

オーディオネットワークに最適化されたスイッチも販売されていて、YAMAHANETGEARあたりが有名ですね。

Ciscoのネットワークスイッチも現場によってはよく見かけます。

「AoIP スイッチ」と検索するといくつか出て来ますので、予算と規模に応じたスイッチを選定してください。

レベル3に合格!

約100問のテスト問題の8割を正解すれば合格となります。

合格するとレベル1、2の時と同様、認定証がもらえます。

2022年11月現在、仕様が変更になったのか認定アイコンはもらえませんでした。

レベル3までクリアすればDante Certification Programは全て修了です。

まとめ

Dante Certification Program レベル3を受講し、無事合格しました。

レベル3ではネットワークについての知識が数多く問われます。

レベル2まで受講すれば、実際Danteは何となく使えてしまいます。

しかしトラブルに対応できるかと言われれば、ネットワークの知識がないとかなり難しいと思います。

今や音響機器だけでなくあらゆる機器がネットワークにより接続・通信されている時代です。

とっつきにくい分野ではありますが、ネットワークの知識を身につけておくとあらゆる場面でのトラブル対応ができるようになるでしょう。

この記事が誰かの参考になれば幸いです。

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  1. ornella

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音響デザイン教室 管理人
音響設計・AVシステム設計をやっている自称アコースティック・エンジニアです。 日常の中で出くわす音のお悩み、音響機器紹介、ノウハウなど音に関することを色んな角度から記事にしていきます。 趣味でバンド活動・DTMをやってます。この辺のノウハウも発信していきます。
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