騒音計の使い方知ってる?~ 測定器からアプリまで ~

音響設計

皆さんは騒音計を使ったことはありますか?

騒音計は、音の大きさを測定する際に使う測定器です。

騒音問題の対策やイベントの音響調整時に使われるものですが、正しい測定方法を知らないと、まるでデタラメな値を測定していることと同じです。

正しく測定ができていないと、無駄に騒音対策のためにコストをかけさせられることになったり、快適な音環境を作れなかったりとトラブルの種を数多く生むことになってしまいます。


この記事で騒音計の使い方を理解していただき、正しく音の大きさを測定し最適な音環境を作って行きましょう。

また、簡単に使えるアプリについても紹介しています。


業務で使う必要がある人以外でも身の回りの音環境について調べてみるのも面白いですよ。

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騒音計とは

何をする機器?

一般的に音は以下の3要素から構成されています。

  1. 音の大きさ
  2. 音の高さ
  3. 音の音色

騒音計はその中でも音の大きさ(dB)を測定する測定器です。


騒音計の中には高性能なものもあり、録音できるタイプや周波数がわかるタイプもありますが、基本的には音の大きさを測定するものと覚えておけば大丈夫です。

騒音計の仕組み

騒音計の原理・仕組みについては詳しく説明すると難しい話にもなるので超簡単にまとめると、次の1行になります。

”騒音計にはマイクが付いていて、マイクで拾った音を解析し、解析結果の音圧レベル(dB)を画面上に表示させている。”

こういった原理から、マイクの感度が重要で、マイクの感度がデタラメだと実際の音の大きさより大きく表示したり、小さく表示してしまうことになります。

通常正式な測定で行われる騒音計は、検定合格品を使用するため感度を調整することはありません。(と言うより、してはいけません。


ただし、簡易測定や参考の測定であれば校正器(キャリブレーター)を用いて、マイク感度の調整を行ってから測定する場合もあります。


参考測定として安い騒音計や古い騒音計を使用する場合は、感度がデタラメな場合もありますので校正器で調整してから使用するか、複数の騒音計で同じ場所で同じ数値が出るように調整して使用しましょう。

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騒音計が使われる場面

騒音を測定するとき

まさに読んで字の如くですが、騒音問題が発生したときに騒音の大きさを把握するために使用します。


騒音には環境保全を目的として法や条例で基準値が設けられています。


基準についての解説は省略しますが、騒音問題では基準と照らし合わせ、対策によって基準値以下を目指す場合が多いです。

静かさを測定したいとき

騒音計は音の大きさを測定する機器ですが、逆に考えると音の小ささを測定することも可能です。


例えばマンションができたときに、外部からの騒音が部屋の中に入り込んでいないことを確認する場合にも騒音計を使います。


自分の家がどの程度静かな環境の部屋なのか測定してみるのも面白いですよ。

快適な音環境かどうかを見たいとき

例えばあるライブイベントの音環境を考えた時に、ある場所では大きな音で聞こえるが、ある場所では小さく聞こえるといったことがあってはお客さんにとっては不平等ですよね。


そういったこと不平等をできるだけ無くすためにも空間のあらゆる場所で均一な音が体感できるよう測定しながら音環境を作っていきます。


ホールを施工する場合も同様に席によって音のばらつきがないか確認するために使用されます。

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騒音計の設定

ここでは騒音計の設定について解説します。


実際にはシチュエーションによって騒音計の設定は変える必要がありますが、重要なポイントだけ解説します。

周波数重み特性

どんな騒音計にも備わっている機能で周波数重み特性があります。
メーカーによって表示が違いますがは騒音計にはA、C、F、Z、Pといった設定項目があります。

人間は低い音に対して鈍感で、高い音に対して敏感な性質を持っています。


低い音と高い音を同じエネルギー量で測定した時、数値は同じでも人間は低い音の方が小さく聞こえるのです。


音の大きさを評価するのに同じ数値で聞こえ方が違うのはわかりづらいので、音の高さによって補正をかけることになりました。
これが周波数重み特性であり、人間の耳に合わせた特性がA特性と呼ばれています。


他に選択できる特性C、F、Z、Pなどはほぼフラットな特性(厳密には違いますが)と覚えておいてください。

ほとんどの場合において、騒音を測定したい場合はA特性を選択するようにしてください。


A特性で測定された音の大きさを騒音レベルとも呼びます。


またdBAといった表記を見かけたら、A特性で測定した音圧レベル=騒音レベルという意味です。

動特性

FAST/SLOWの2つを選択する項目があります。


ハイヒールの響く音のような突発的な音を測りたい時はFAST、新幹線の通過音のように長い間続く音を計場合はSLOWを用いることが多いです。


測りたい騒音の種類によってどちらが望ましいかはあるのですが、基本的にはFASTを使うようにしておけば大丈夫です。


ごく稀にI特性を見かけることがあるかもしれませんが、今では規格から外れたものなので使用しないようにしましょう。

レンジ

騒音計の設定項目として重要なものにレンジ(測定範囲)があります。


これは一般的なマイクのレンジと同様の考え方で、測定したい音源が測れるレンジに設定しましょう。

騒音計の持ち方

周りに反射物がないように設置するのが望ましいとされています。


実際の測定現場では三脚に設置することが多くありますが、手持ちで測定する場合も多く見かけます。


手持ちで測定するときは自分の体が反射物となってしまうため、できるだけ手を前に伸ばして持ち自分の体と騒音計を離すようにしましょう。

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騒音測定のプロ

ここまで騒音計の使い方を簡単に説明してきましたが、実際に業務で正式な測定をする必要がある場合はプロに頼むことをお勧めします。


測定屋さんは世の中に数多くいますが、中には測定のノウハウを持たないエセ測定屋さんも存在します。

業者選定の時は、その会社が計量証明事業者であること、測定者が環境計量士(騒音・振動)であることを確認しましょう。


資格を持っていないと測定してはいけないというルールはありませんが、国家資格者なので安心して任せることができます。


検定に合格した測定器を持っていなければ計量証明事業者登録をすることができませんので、変な安い機器を持ってこられる心配もありません。

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騒音計アプリってどうなの?

スマートフォンアプリで騒音計アプリも数多くリリースされています。
参考値として使用する分にはよくできた物も多く、騒音計アプリの使い方も上記の設定を参考にしていただければ問題ありません。

iPhoneがおすすめ

筆者のおすすめはAndroidではなくiOS用のアプリです。


Androidは端末の種類が多い分それぞれの端末のマイク感度もバラバラです。


アプリ開発者は全端末を用意するわけにはいかないので、同じアプリを使ってもどうしても端末によって差が出てしまいます。


iOS用のアプリはiPhoneシリーズでしか使用できないため、端末による差が大きく出ません。
Appleの技術力は素晴らしく、マイク感度の個体差もあまりないそうです。

騒音計アプリの問題点

騒音計アプリの一番の問題は、OSのアップデートについていけるかどうかです。


OSがアップデートされた場合、アプリ開発者はそのアップデートに合わせてアプリもアップデートする必要があります。
特に無料版の騒音計アプリだと、開発をやめてしまって突然使えなくなるといったことがまぁあります。


気に入った騒音計アプリがあるのであれば、開発元がしっかりしてるかどうかも確認しましょう。

おすすめ騒音計アプリ

  1. Sound Level Analyzer
    海外の研究でもっとも精度が良いと評された騒音計アプリです。

    無料のLite版からPro版まであり、Pro版では録音や平均値、時間率騒音レベルの測定など何十万もする騒音計と同様の機能がついています。
  2. デシベルX dBA デシベルテスター
    リアルタイムで周波数特性を確認することができます。
    この機能が結構便利で、異音の原因特定にも使えたりします。

    有料版は月額制で少し手が出しづらいですが、無料版でも広告が入りますが十分に使えます。
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まとめ

この記事では、騒音計について原理から使い方までを説明しました。
正しい設定で最適な音環境を作っていきましょう。

最後に騒音計の設定で重要なことをまとめておきます。

正しい使い方で正しい測定を行いましょう!

周波数特性:A特性にすること
動特性:FASTにすること
レンジ:測定可能なレンジ設定にすること
持ち方:手を伸ばして体から離すこと

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